ここ何ヶ月か車での通勤だったので、なかなか本を読む時間がなかったのが、先週から電車での通勤に戻り、やっと読書の時間が取れるようになった。ただ、暖かい電車の中は、30分もすると睡魔との戦いが始まりすぐに負けてしまうので、少しずつしか進まないものの、久しぶりの読書はやっぱり楽しい。
何を読んだかというと、ヘルマン・ヘッセの「シッダールタ」。
ヘッセの中でも一番好きな作品である。ぼくはヘッセが大好きだ。あの悩んでる感じ、美しくロマンティックで詩的な表現、先が読めない展開の仕方、、、。そして読んでいる自分がまるで主人公であるかのようにストーリーにのめり込ませる親近感というか、一体感を感じさせるところがたまらない。とにかく主人公が自分と近いのだ。
そして、読んでいて自分と向き合わせてくれるのがいい。もし自分だったらどう思うか、どう感じるか、どう行動するか。ヘッセの小説は、「なんかわかるわぁ、その気持ち、、、。」と思わせてくれる。特に自分が悩んでいる時なんかに読むとやけに心に染みてしまう。
人との出会いも人生を変えるけれど、本との出会いも人生を変える大きな要素の一つだと思う。久しぶりに読んだ本がどうして、何回か読んだことのある「シッダールタ」だったのか。初めて読んだのは、インドにいた時で英語だった。あまりにも美しいストーリーだったので、日本に帰ってから日本語で読むのも楽しみにしていたのを思い出す。
先日、フランス人の友人がメッセージを添えて文庫本をプレゼントしてくれた。それが「シッダールタ」だったのだ。彼女はぼくがヘッセを好きなことなんて知らないし、「シッダールタ」がフェイバリットだなんて知る由もない。偶然と言えばそれまでだけど、ぼくはこの世界で起こるすべての事には何かしらの意味があると思っている。
確かに去年身の回りで起こったごたごたに加え、年を明けてからの怒濤の忙しさのなかで、さらにこの先の人生をどう生きていくか、人生の分岐点に立たされ選択を迫られている自分にとって、この「シッダールタ」は、生きるとはどういうことなのか、幸せとは何なのか、日照りで渇ききった土が雨を吸い込むように、ぼくの心に染み込んできた。まさに時宜に適った出会い、いや再会だった。
求道者シッダールタは、答えを「見いだす」ためにありとあらゆることを経験しながら「さぐり求める」。出家し沙門となり、激しい苦行を積み、仏陀に会うが、それでも答えは得られない。沙門の道を捨て俗世に入り、金と女と享楽に耽る生活を長い間続けるが、最後に川にたどり着く。その川は俗世に入る時に渡った川だった。そしてその時にシッダールタを俗世に渡した渡し守ヴァスデーヴァのもとにとどまり、生活を共にし、川の渡し守になる。川を信じ、川の声を聞き、川から多くのことを学んでいく。
シッダールタは川から学んだけれど、ぼくたちサーファーは、海から学んでいる。船ではなく、サーフボードで波に乗り、海から多くのことを学んでいる。それは言葉にできるものではない。体験からでしか得られないもの。波と対話して、自分と向き合う。そして自分を知っていく。
サーファーはなんて幸せな人種なんだろうと、あらためて思った。波乗りできているということ、それがどんなに素晴しいことなのか、、、。自分の悩みごとなんかホントちっぽけで、そんなことに時間を費やしているのがバカらしくなってしまった。
Keep Surfing and Learning!
Merci beaucoup mimi!! I really enjoyed flowing the stream...
何を読んだかというと、ヘルマン・ヘッセの「シッダールタ」。
ヘッセの中でも一番好きな作品である。ぼくはヘッセが大好きだ。あの悩んでる感じ、美しくロマンティックで詩的な表現、先が読めない展開の仕方、、、。そして読んでいる自分がまるで主人公であるかのようにストーリーにのめり込ませる親近感というか、一体感を感じさせるところがたまらない。とにかく主人公が自分と近いのだ。
そして、読んでいて自分と向き合わせてくれるのがいい。もし自分だったらどう思うか、どう感じるか、どう行動するか。ヘッセの小説は、「なんかわかるわぁ、その気持ち、、、。」と思わせてくれる。特に自分が悩んでいる時なんかに読むとやけに心に染みてしまう。
人との出会いも人生を変えるけれど、本との出会いも人生を変える大きな要素の一つだと思う。久しぶりに読んだ本がどうして、何回か読んだことのある「シッダールタ」だったのか。初めて読んだのは、インドにいた時で英語だった。あまりにも美しいストーリーだったので、日本に帰ってから日本語で読むのも楽しみにしていたのを思い出す。
先日、フランス人の友人がメッセージを添えて文庫本をプレゼントしてくれた。それが「シッダールタ」だったのだ。彼女はぼくがヘッセを好きなことなんて知らないし、「シッダールタ」がフェイバリットだなんて知る由もない。偶然と言えばそれまでだけど、ぼくはこの世界で起こるすべての事には何かしらの意味があると思っている。
確かに去年身の回りで起こったごたごたに加え、年を明けてからの怒濤の忙しさのなかで、さらにこの先の人生をどう生きていくか、人生の分岐点に立たされ選択を迫られている自分にとって、この「シッダールタ」は、生きるとはどういうことなのか、幸せとは何なのか、日照りで渇ききった土が雨を吸い込むように、ぼくの心に染み込んできた。まさに時宜に適った出会い、いや再会だった。
求道者シッダールタは、答えを「見いだす」ためにありとあらゆることを経験しながら「さぐり求める」。出家し沙門となり、激しい苦行を積み、仏陀に会うが、それでも答えは得られない。沙門の道を捨て俗世に入り、金と女と享楽に耽る生活を長い間続けるが、最後に川にたどり着く。その川は俗世に入る時に渡った川だった。そしてその時にシッダールタを俗世に渡した渡し守ヴァスデーヴァのもとにとどまり、生活を共にし、川の渡し守になる。川を信じ、川の声を聞き、川から多くのことを学んでいく。
Yamuna River, Mathura, India |
シッダールタは川から学んだけれど、ぼくたちサーファーは、海から学んでいる。船ではなく、サーフボードで波に乗り、海から多くのことを学んでいる。それは言葉にできるものではない。体験からでしか得られないもの。波と対話して、自分と向き合う。そして自分を知っていく。
サーファーはなんて幸せな人種なんだろうと、あらためて思った。波乗りできているということ、それがどんなに素晴しいことなのか、、、。自分の悩みごとなんかホントちっぽけで、そんなことに時間を費やしているのがバカらしくなってしまった。
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Merci beaucoup mimi!! I really enjoyed flowing the stream...
Dalai Lama Temple の観音菩薩。透明の箱の中は、断食している仏陀。 |
沙門シッダールタにできることは、考えること、待つこと、断食すること、これだけだった。 |
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2 件のコメント:
De rien Kaoru!
Siddahartha should always remain our best friend, especially in hard moments!!!
If you feel to:a bit of french literature, one of my favorite book, "Bel ami" from Guy de Maupassant ギ・ド・モーパッサン - "ベラミ"! enjoy
yeah!! he's a my best friend who always gives me accurate advices!
thank you for giving me a chance to meet him again!
ive got モーパッサン but havnt read it...mayb next book hehe!!
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