何年か前に読んだこの本。
右の「ヨーガ根本教典」の中には、「ヨーガ・スートラ」と「ハタ・ヨーガ・プラディーピカー」という二つの教典が、左の「続」の方には、「ゲーランダ・サンヒター」と「シヴァ・サンヒター」という教典が訳されている。
ヨーガを実践するハシクレとして、やはりこのくらいの教養はなければと思い、読みなおすことにした。
何年か前に「ヨーガ根本教典」を読んでいた時、もう読み終わるというところで、電車の中に置き忘れ、その後見つからず、そのままになっていたのが、先日古本屋で再会、それも「続」とセットで格安にて購入。これは読め!ということだと思い、読みなおすことにしたのである。実は、左の「続」の方は、まだ読んでいないが、「根本教典」の方を読み終えたので、これから僕なりのレビューを書こうと思う。
「ヨーガ・スートラ」の方は、ヨーガとは何なのか、その目的、目指すところ、心とは何か、哲学、思想、心理学、修行に取り組む姿勢、注意点、最終的に目指す境地に達するまでの順序や方法、悟りの段階、 ヨーガを実践することによって備わる能力、輪廻転生について、心について、潜在意識、カルマ、客観と主観、時間の観念、、、などの解説をしている。
そして、このように始まる。
「ヨーガとは心の作用を止滅することである。」
この後、心とはそもそも何なのか、ということについて、細かい説明が綿々と続いていく。
そして、その心の作用を無くするためには、何をすればいいのかが、説かれている。
読んで出た僕なりの結論は、ヨーガとは自分の心を完全に知りつくして、コントロールすることだ、ということ。ただのストレッチとは全く内容が違うのである。
いくつかかいつまんで挙げると、
一・一二 心のさまざまな作用を無くするには、「修習」と「離欲」という二つの方法が必要である。
一・十三 修習とは、こころの流れの静止をもたらそうとする努力のことである。
一・一四 修習は長時にわたり、休むことなく、厳格に実行されるならば、堅固な基礎をもったものになる。
ここで僕が思うのは、 どのような姿勢で修行に取り組むかが、いかに大切であるかということだ。同じことを何度も何度も繰り返して、それに慣れて、まず確固とした基礎を作っていく。
この基礎づくりが、難しい。同じことの繰り返しだから、最初はつまらなく思えてしまう。サーフィンでもそうだけど、どうしても早くいろいろなことをやりたくて、基礎の練習を怠って先に先に進もうとしてしまう。だけど、やり込めばやり込むほど、基礎練習の難しさが身にしみて身体で分かってくる。
それができる人にならなければいけない。それには、自分を信じる力、忍耐力、精神力、胆力などが必要になってくる。それは、地道な練習を続けることによって勝手に身についてくるもの。逆にそうでなければ身につかないものである。
はたから見たら、ただ床の上で色んなポーズしたり、坐って目を閉じているように見えても、実はこのようなメンタルトレーニングをやっているのだ。
基礎ができていないのに上達はできないし、その時はできるように見えていても、すぐ行き詰まってしまう。そこで上達しないからと言って、つまらなくなってやめてしまう人をよく見るが、それこそつまらないことだ。
基礎さえしっかりとしたものができれば、あとはそこに乗せていくだけでいい。自分のオリジナルのスタイルというものは、基礎ができて初めて、その上に創り上げていけるのだ。
そして、次の「離欲」というところを読んで、なるほど!と思った。
欲を無くすのではなくて、離れる。ここには大きな違いがあるように感じる。人間だから欲があって当たり前。自分をより高いレベルに引き上げていく、ヨーガや波乗りの修行を通して、心身ともに鍛錬して、より楽しい人生を送れるようにする。これも立派な欲だし、この欲は必要な欲だ。
欲から離れるというのは、何かの欲が心にわき起こってきた時に、客観的にその欲を持っている自分を観て、それに気づいて、その欲に振り回されないということ。まぁ、いきなりこれができたら、修行なんて必要ないわけではあるが、、、。
ヨーガを実践していって、色々な能力や、境地やさとりを得たとしても、それに執着することなく、さらにその上を目指していくこと、それが悟っているということだ。そこにとどまることなく、進化していく。Never stop, Keep going...
他にも、興味深い思想がこと細かに解説されている。それを書き出すと終わらなくなってしまうので、先に進みたいと思う。もし興味があれば、僕から聞くより読んでみた方がいいと思うので、、、。それから、一緒に語ることにしましょう。
そして、「ハタ・ヨーガ・プラディーピカー」では、具体的な技法の解説がしてある。
この中には、修行する際にポイントとなるヒントがたくさん隠されていて、読んでいて目からウロコ状態、、、。常に自分のいるレベルというものは変化し続けているもので、何年か前に読んだときとは、全く頭に入ってこなかったことや、気づかなかったことが、たくさんあった。
そして、今読んでみて、自分がやるべきことがハッキリと見えてきた。さっき書いたように、まずは基礎を築くことだ、同じことを繰り返し繰り返し行なって、まずは身体にしみ込ませること、それができて、はじめて最初の一歩だ、とあらためて思い知らされたことは、大きな収穫になった。
さらに、今から 「ゲーランダ・サンヒター」と「シヴァ・サンヒター」が控えていると思うとたまらない。
ヨーガも波乗りも、まずは基礎を練習することから、、、。
Om shanti
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